症例25
13歳 雑種猫
嘔吐を主訴に来院。初めの症状は数日に1回の嘔吐と食欲減退で、血液検査でも異常が見つからなかった。胃酸分泌抑制薬や制吐薬、処方食で一時症状は軽減したものの次第に嘔吐の頻度が1日4-5回まで増加。超音波検査で胃壁の肥厚を認め、麻酔下の細胞診(針を刺して細胞を採り細胞を調べる検査)でリンパ腫(B細胞)と診断された。抗がん剤治療を行い、一時は胃壁の厚さも正常に近づき、嘔吐もほとんどなくなって食欲もあったが、抗がん剤治療開始3ヶ月に抗がん剤を投与してもコントロールできなくなり、亡くなった。
症例26
7歳 雑種猫
嘔吐と食欲不振を主訴に来院。バリウム造影を行い、胃から十二指腸への通過障害を認めた。精査のためにCT検査を実施。CT検査では胃の幽門から十二指腸にかけて腫瘤病変が見られ、周囲のリンパ節が腫大していることも分かった。内視鏡検査にて胃の生検(組織の一部を取り細胞を調べる検査)を行い、リンパ腫(B細胞)と診断された。飼い主様は抗がん剤治療を希望しなかった。