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「今週のCT症例」・その7

症例⑦ 4歳 雑種猫 猫白血病ウイルス陽性
来院1週間前より元気がなくなり、お腹に固いものができているとの主訴で来院。
レントゲン検査およびエコー検査を実施したところ、上腹部に直径約6.5cm大の巨大な腫瘤と胸腔内にも腫瘤を認めた。
後日精査するためにCT検査およびFNA検査を実施し、消化管型リンパ腫と診断できた。胸腔内の腫瘤は胸骨リンパ節の腫大と考えられ、その他のリンパ節も多数腫大していることが分かった。現在、化学療法を実施中である。治療後1週間の腫瘤は、腹部触診では殆ど触知できないまで縮小し、生活の質は向上している。
今回の症例は猫白血病ウイルスに関連するリンパ腫の可能性が高い。猫白血病ウイルスに感染していると免疫不全、重度の血球減少症、リンパ・造血系腫瘍などを発症することがある。感染猫の中には生涯発症せずにウイルスキャリアとして過ごしている個体もある。感染している猫の唾液や血液を介して感染したり、母子感染で猫白血病ウイルスは感染するため、外に出さないことや飼い始めにはウイルスの検査を実施することが重要である。

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