症例⑩ 10歳 ミニチュアダックスフンド
前日よりの起立困難を主訴に来院。血液検査にて貧血と血小板減少が認められ、エコー検査にて少量の腹水貯留と脾臓の腫瘤が認められた。
検査所見より脾臓腫瘤の破裂を疑い、支持療法にて全身状態を良化させてからCT検査と外科手術を実施。
CT検査では脾臓には内部に液体貯留を伴う腫瘤と他にも多数の腫瘤を認めた。しかし、転移や他臓器への癒着は認められなかったため外科手術を実施した。
外科手術で摘出した脾臓は病理検査にて「血管肉腫」と診断された。脾臓の血管肉腫は予後が悪い悪性腫瘍の1つである。