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「今週の症例」・ その28

症例28 8歳トイプードル
数ヶ月前から持続する片側の外耳炎を治療中。培養検査にて細菌培養は陰性、マラセチア(Malassezia)が認められた。耳道内の洗浄及び投薬を実施するが改善されず。耳を気にする様子が悪化し、耳鏡検査にて鼓膜の腫脹が認められたため、中耳炎の有無を判断するためにCT検査を実施した。CT検査の結果、耳道内の液体貯留は外耳道に限局しており、中耳炎の所見や内耳の異常は認められなかった。また耳道の狭窄など外耳炎の治療を妨げる器質的異常も認められなかった。中耳炎の場合には外科的な鼓室胞切開や洗浄が必要になるが、本症例は外耳炎のみで中耳は正常と分かったため、外耳炎の治療に専念でき、その後外耳炎も良好にコントロールできるようになり、治癒した。

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